スピネル(英:Spinel)は、ラテン語でトゲを意味する「スピナ」が転じた名であるとおり、結晶がトゲのような形をした宝石です。また、和名でも尖晶石と呼ばれ、やはり結晶の形に起因する名前がついています。レッド、ブルー、ピンク、パープル、ホワイト、ブラックなど、多様な色を示す宝石で、成功、積極性、情熱などの石言葉を持ちます。
スピネルは産地、鉱床、外観いずれもルビーおよびサファイアに非常に近く、長らく混同されてきました。有名なエピソードとしては、イギリス王室の戴冠式用の王冠にはめられた、通称「黒太子のルビー」(170カラット)が、実はレッドスピネルであったことが判明しています。他にも沢山のスピネルが、ルビーと間違えられて世界中のコレクションに紛れ込んでいると考えられます。
とはいえ、スピネルそのものの希少性も高く、鮮やかなレッドスピネルやピンクスピネルについては、ものによっては同サイズのルビーやサファイアをしのぐ値がつけられています。特にレッドスピネルに関しては、ルビーよりも色が濃く、赤み、輝きも強いとも言われ、近年大幅に価格が上昇しているとされる宝石です。ちなみに、ルビーもレッドスピネルも、色の要因はクロムという物質を含むことによります。
おもな産地はミャンマー、マダガスカル、スリランカ、タンザニア、ベトナムなどです。
また、特殊効果を持つスピネルも存在します。キャッツアイ効果(シャトヤンシー)、スター効果(アステリズム)、カラーチェンジといった、代表的な特殊効果についてはひととおり報告されています。なお、アステリズムについては、スピネルの場合は4条の十字型であることが多くなっています。また、カラーチェンジ・スピネルは外観や色変化がアレキサンドライトと似ており、しばしば混同されます。
当社では、各種スピネルのルース、ジュエリー共に取り揃えております。商品は弊社御徒町店にございますが、他支店へのお取り寄せも承ります。気になる一石がございましたら、お気軽に各店スタッフまでお問い合わせください。
また、お買い上げいただいたルースを使用した、ジュエリーのセミオーダー/フルオーダーも承っております。ご希望に合わせ、様々なご提案をさせていただきますので、ぜひご相談ください。